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福島県大玉村

民話のライブハウスは心の交流拠点

「森の民話茶屋」

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【森の民話茶屋】

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【茶屋のスタッフ】

 福島市の南西、安達太良山(あだたらやま)の裾野に広がる国有林の中に、「森の民話茶屋」はある。30人も入れば満員になる小さな山小屋風の建物で、山の清水を使ったコーヒーや抹茶、お母さん方がつくる郷土料理を味わいながら、地元の民話や伝説を生で聞くことができる。
 楽しい話や不思議な話、民話のメニューは200以上あるが、例えば、子供が多ければ兄弟2人の民話「八千八声」からはじめようと、語り部の感で物語を決めるので予定表はない。1日3回の公演、お客さんの来場時間はマチマチになるが、語りが始まると次第に皆がひとつになって民話の世界に引き込まれていく。
 この茶屋は、4月から10月の期間、土日と祝日のみに開業している。店主であり、語り部の1人でもある後藤みづほさんを中心に、運営委員会の26名が力を合わせて経営している。

 後藤さんは、地元では良く知られているお母さん劇団「シアターあだたら」の主宰者(脚本家、演出家)でもある。「シアターあだたら」は、平成4年に結成され、民話の語りや朗読劇を中心に、伝承を基にした創作劇や民話劇に取り組んでいる。公民館事業や団体等の要望に応える形の活動になるが、中心メンバー以外の出演者は演目によって流動的である。子供からお年寄まで60人が参加した公演も経験している。また、障害者施設での公演では、障害者自身も出演させるなど、ユニークな活動を続けている。

「シアターあだたら」の公演
【「シアターあだたら」の公演】

 こうした劇団活動の経験をもとに、平成11年、村主催の「あだたらの里フェスタ」で、休眠状態にあった村営のスキーロッジに茶屋を開き、民話の語りを披露したのが民話茶屋の始まりである。
その時の評判がよかったのと、大玉村の情報を発信する拠点がほしいという日頃からの思いもあって、茶屋の自主運営に取り組もうということになった。
 運営委員会には、「シアターあだたら」のメンバーのほか、郷土料理の研究会、茶道クラブなど婦人の活動グループ、ソバの生産組合、学校の先生達のグループなど多様な人達が集まり、タイミングよく県や村の支援を得ることもできて、平成12年の夏に開業している。

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【民話を聞く子供達】
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【店主の後藤さん】

 「この建物は、吹き抜けになっているものの1階と2階に席があり、人の出入りもあるので、最初は戸惑ったが、話をはじめると不思議に一体感が生まれる。皆が聞き耳を立てて集中し、まるで小さな店のジャズライブのような雰囲気になる。難しい面もあるが演劇とは別の感動がある」と後藤さんはいう。
 お年寄りのお客の中には、自分が聞いた話はこうだったと語りはじめる人がいたり、ライブが終わると知らない者同士が楽しそうに会話している光景がよくみられる。民話の語り部は心の交流の演出者でもある。
施設管理は村の支援を受けているが、茶屋の事業は独立採算方式である。幸いこれまでは、採りたて野菜で作る料理の評判も上々であり、収支トントンを維持している。また茶屋は民話ライブだけでなく、お茶の会や版画展などにも利用されており、村の活動拠点になりつつある。
 最近では旅行雑誌に紹介されたこともあり、東京や関西方面からもお客が来るようになった。「リピートのお客も増え、開業期間も伸ばしてきたが、いつまでも民話の原点、やさしさや素朴さを忘れないようにしていきたい」と後藤さんは言っている。

連絡先: 森の民話茶屋
〒969-1302 福島県安達郡大玉村玉井字前ケ岳国有林7林班
TEL.0243-48-4648
大玉村 企画財政課
TEL.0243-48-3131

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